ダイエットは忍耐と苦痛を伴うため、「○○を食べるだけで痩せる」といった楽して痩せられるダイエット法には多くの人が飛びつきます。しかし、一時的には痩せられても長続きせず、結局ダイエットは失敗に終わります。この単品ダイエットのしくみについて知っておきましょう。
今の世の中にはダイエットの方法が星の数ほどあります。日々新しいダイエット法が紹介され、以前ブームになったダイエット法は消えていきます。ここで1つの疑問があります。なぜブームになるほどのダイエット法が消えていくのでしょうか?
もしすごい簡単に痩せられるダイエット法であるならば、ダイエット法の定番として定着するはずです。しかし、その多くが消えていきます。つまり、このようなブームになるダイエット法は「始めに少し痩せるが、体重が戻ってしまう」ものが多く、太ってしまったらまた次のダイエット法に移っていってしまうのです。
このようなダイエット法の多くが「単品ダイエット」と呼ばれるもので、特定の食品を食べる事で痩せられるというものです。代表的なものに、リンゴダイエット、ヨーグルトダイエットなどがあります。
では、なぜこのようなダイエット法は「スタート時に痩せる→しばらくして太る」という流れになるのでしょうか?まず始めに痩せるしくみからみてみましょう。これらの単品ダイエットでは同じ食品を毎日食べ続けることとなっています。
同じ食品を毎日食べ続けると、私たちの脳はこの食品に対して満腹感を感じるようになります。すると次第に摂取カロリーが低下し、体重が減少するというしくみになっています。また、ヨーグルトなどタンパク質を多く含む食品をたくさん摂ると、体の中の水分貯留が少なくなって体重が減少する事もあります。
このダイエット法で問題なのは、減ってほしい脂肪が減っているのではなく、筋肉や水分が減っている事です。脳は摂取カロリーが低下するといわゆる「飢餓状態」と判断し、エネルギー消費を減らすために筋肉量を減らそうとします。
筋肉量が減ってしまうと、基礎代謝が低下して太りやすい体質になります。さらに、単品ダイエットに飽きてダイエットを中止すると、今度は脳が「次の飢餓状態」に備えるために脂肪を蓄積しようとします。
つまり、この一連のダイエットで起こったことは、「筋肉量の低下と脂肪の増加」ということであり、より太りやすい体になっただけという事になります。また、単品ダイエットではビタミン、ミネラルなどの必須栄養素が不足しがちになり、エネルギー代謝が正常に行われなくなる事もあります。
理想的なダイエット食とは低カロリーである事はもちろんの事、必須栄養素のバランスがとれている事が原則です。
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