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脂肪のことを正しく知ることが効果的なダイエットの近道|メディカルアーカイブ

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私の脂肪で何日生きられる?

 脂肪はエネルギーを蓄えたものであることは広く知られています。食べ過ぎれば、過剰な栄養分は脂肪として蓄えられます。では、飢餓に陥った場合に今現在の自分の脂肪で何日生きられるのでしょうか?

薬剤師のイメージ <この記事の著者>
 メディカルアーカイブ所属 薬剤師 松田俊浩※
 がむしゃらなダイエットは長続きするものではなく、そもそも脂肪がどのようなものかを知ることがダイエットの近道と言えます。脂肪とダイエットの関係について、わかりやすく解説していきます。

目次


脂肪の重さと基礎代謝で算出


 ダイエットをしようと思っている人にとって蓄積した脂肪は悩みの種です。しかし、本来体についている脂肪は飢餓状態を生き延びるためのエネルギー源として蓄えられているものであり、私たちの体は日々少しでもエネルギーが余ったらせっせと脂肪に変えて蓄えているのです。

 では、一体私たちの体は蓄積した脂肪で何日生き延びられるのでしょうか?ダイエットとはあまり関係がありませんが、雑学的に興味があるところです。少なくとも痩せている人よりは長生きできるのは確かです。

 私たちの体は日々1800〜2500キロカロリーのエネルギーを消費しています。この内訳として基礎代謝、活動代謝、食事誘導性熱産生がありますが、生きるために必ず必要になるのが基礎代謝です。

 これは呼吸をしたり心臓を動かしたりするのに必要なエネルギーで、性別や年齢によって異なりますが、一般的に生きていくために最低限必要なカロリーは1200キロカロリーとされています。つまり自分が持っているエネルギー量をこの1200キロカロリーで割れば、生存日数を求める事ができます。

体重60kgの人で計算してみよう

 では、自分が持っている脂肪の総エネルギー量は一体どのくらいでしょうか?例えば体重60kg、体脂肪率25%の人の場合、体脂肪量は60×0.25=15kgとなります。しかし、脂肪組織全てがエネルギーになるわけではなく、エネルギーになるのはその80%ほどとされているため、エネルギーになる脂肪量は15×0.8=12kgとなります。

 脂肪1gのエネルギー量は9キロカロリーなので、この人が持っている脂肪の総エネルギー量は9×12000=108000キロカロリーとなります。これを基礎代謝1200キロカロリーで割ると90日、つまりこの人が何もしないで生き延びられる日数は90日という事になります。

 ただし、この日数は単純にエネルギー量だけを考えたものであるため、生存のためには水分なども必要になります。


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