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内臓脂肪はどうして増えるの?

薬剤師のイメージ <この記事の著者>
 メディカルアーカイブ所属
 薬剤師 松田俊浩※

目次


皮下脂肪よりも内臓脂肪が問題

 体につく脂肪を大きく分けると内臓脂肪と皮下脂肪がありますが、生活習慣病の問題になるのは前者の内臓脂肪です。そもそも内臓脂肪はどうして体に蓄積するのでしょうか?

 内臓脂肪の付き方は生活習慣や体質によってさまざまですが、はっきりしている事は過食と運動不足という生活習慣です。食事から摂取したエネルギーは基礎代謝や運動によって消費されますが、必要とするエネルギー以上に摂取してしまうと体内に脂肪として蓄積してしまいます。

 余った分は排泄してほしいと思うのですが、本人の意思とは関係なしに、体は「大切なエネルギー源」として少しでも余ったエネルギーを蓄積します。このような体の体質に現代人の豊かな食生活と、デスクワークなど体を使わない生活習慣が合わさる事で内臓脂肪の蓄積に拍車をかけているのです。

 ただし、ここで注目したいのが内臓脂肪の特徴です。内臓脂肪は皮下脂肪に比べて蓄積しやすいのですが、逆に分解しやすく減らしやすい脂肪だということです。つまり、生活習慣や食生活を見直す事で改善しやすい脂肪ということになります。


どんな生活習慣が内臓脂肪を蓄積する?

 ではどんな生活習慣が内臓脂肪を蓄積させているのでしょうか?残念な事に現代人の生活そのものが原因といっても過言ではないようなものなのです。

 あるサラリーマンの場合、平日の朝は前日の付き合い疲れでギリギリまで寝て朝ごはん抜き、昼はお腹がすいたのでガッチリ大盛り、午後は仕事の合間に間食しつつ缶コーヒーをグビグビ。

夜は接待や付き合いで飲みに行き、夜遅く帰ってきてから小腹が空いたのでカップラーメンを食べて就寝、次の朝は胃もたれで朝食抜き・・・。

 休日は遅くまでグッスリ。起きてはみたもののやる気が起きずにゴロゴロ、夜になってくると元気が出てきてビールをグビグビ・・・。

 このような生活習慣に思い当たる部分はないでしょうか?このような生活習慣では摂取カロリーが1日の後半に集中しているため、寝ている間に脂肪が蓄積してしまいます。

 また、パソコンなどを使ったデスクワークは疲れるだけで脂肪は燃焼しません。このような現代の生活習慣を変えていくことは難しい事ですが、本人の意識次第で悪循環を断ち切ることはできるのです。


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